2005年06月15日

文化史はどうやって勉強したらいいですか?

これも実に定番な質問なのですが、
一番よく質問されるのは、河合塾の生徒からです。
河合塾では、文化史をていねいに講義する時間がないためです。
早稲田予備校では、週1回「史料・文化の日本史」という授業があり、
それがないS.P.Sでも、夏期・冬期の講習には文化史の講座があるため、
それでなんとか補えます。
ところが河合塾の場合、僕が文化史の講座を担当することはありません。
なぜかは僕もわかりません。オトナの事情かもしれません……。

さて、正直な話、入試に適切に対応して文化史を説明している、
良い参考書に出会ったことがありません。
そこで、僕自身が解説する映像教材を作ろうとしているところですが、
「映像の質をもっと高めるべきだ」という声など、
スタッフの間で意見が飛び交っていて、
発売するかどうかの最終決定は来週になりそうです。
要するに、あの時以上にオオゴトになっているのです。
石黒本人としては、なんとしても作りあげたいと思っていますが……。

さて、その映像教材を使うかどうかは別として、
通年の授業を受けている生徒は、文化史プリントを勉強すべきです。

〔勉 強 法〕
1 通常授業で重要ポイントをチェックする。
 授業中、ときどき何もチェックしていない人を見かけますが、
 出題率の高さを意識しない勉強なんて、非効率きわまりないです。
 アンダーラインでもなんでも、必ず印をつけておくべきでしょう。

2 教科書の該当部分を読む。
 プリントに書かれている単語の意味を理解しなければなりません。
 文化史の講義を受講している人なら、
 授業の説明を聞くだけでかまいません。
 そうでない人は、用語集で単語を調べる必要もあるでしょう。

3 仏像や絵画の写真が掲載されている資料集をながめる。
 どれも写真を覚えていなければならないわけではありません。
 写真を見ながらの方が頭に残りやすいから、見るわけです。
 また、キャプションを読んだりすると理解が深まります。
 ちなみにプリントに写真を貼ったりするのは、
 頭に焼き付けるにはプラスなことですが、
 非常に時間がかかる作業なので、マイナス面も大きいです。

4 『日本史でるとこ攻略法』のゴロあわせを覚える。
 理解をしたら、ゴロあわせで覚えられるところは、
 かたっぱしから覚えていってください。
 これは政治史を勉強する時となんら変わりありません。
 文化史の用語は単純暗記でセット覚えものが多いので、
 ゴロあわせはわりとたくさんあります。使いたおしてください。
 また、ここには過去の先輩たちが作ったゴロが出ています。

5 用語を書いたり声に出したりしながら暗記する。
 彫刻作品の名前は、頻出ものを除けば、
 ほとんどは選択問題で出題されます。
 ということは、まず音声で記憶するのが手早いでしょう。
 一方、人名は記述形式で出題されて当然だと考えてください。
 漢字は正確に!

6 チェックペンを使って覚えたかをチェックする。
 40面ノートとは違って、プリントの復元はほとんど必要ありません。
 紙で隠しながらチェックをかけていくのも良いでしょう。
 なかなか覚えられないところは、
 自分で替え歌を作っちゃった方が早いです。

7 『聴くだけ日本史−美術史編−』でチェックする。
 40面ノートと違って、
 文化史プリントは用語の時代が頭に残りにくいです。
 このため、あらゆる作品・人物の時期をチェックするべきです。
 チェック方法はさまざまありますが、
 よかったら『聴くだけ日本史−美術史編−』を使ってみてください。
 今年の4月に購入された方で、もうすでに
 「文化・内閣ともにランダムモードでも
 ほとんど答えられるようになりました。」
 という剛の者もいます。ちょっとすごすぎですね。
 それにしても、文化史だって歴史なんだから、
 もっと時期を意識すべきなんです。
 それができるようになると、入試での正解率もぐんと上がります。

腰の重い人へ。
油断してると足もとをすくわれます。
センター試験では、問題の4割以上が文化史だったということもあるのです。
「文化史をやってなくて落ちた」というのは、
これまた定番の不合格の理由です。


●追記
『でる日講義−とことん文化史−』は、2005年9月に発売しました。

石黒拡親
石黒拡親

愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。早稲田予備校・河合塾講師。
入試問題分析を20年続けてデータ化し、2万の用語の出題率を取っている。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。

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