2007年03月15日

試験結果をきちんと分析しよう

「模試の解説ってまとめるべきですか?」という質問が時々あります。
40面ノートを使っている人なら、まったくその必要はないわけですが、
そうでない人の場合は、自分が覚えるモトとなるまとめに、
間違えた部分や解説で補われている内容を、
書き足すのがよいでしょう。
しかし、それよりももっとやるべきことがあります。

 自分がなぜ問題が解けなかったのかを分析する

ことです。
いわゆるアタマのいい人にとっては、
そんなことあたりまえなんですが、
受験生の中にはこれをやらない人が大勢いるみたいです。
大げさなたとえですが、バレーボールがうまくなりたい人が、
「自分はボールの扱いが下手だから」と言って、
ドリブルの練習をやっちゃってるって感じです。
「レシーブとトスの練習しろよ」ってことです。
これはもしかしたら、心の奥底で、
「レシーブは腕が痛いからやりたくない」って思ってて、
ドリブルをやって自分をごまかしてるのかもしれませんね。

深層心理で「苦手なこと=やりたくないこと」って
とらえてしまっているために、
無意識に自分の弱点から目をそらしているってわけです。
なるほど、そういう人には‘細木数子風アドバイス’の方が、
喜ばれそうですね。
風水なんかもウケそうです。
「机の位置を変えてごらん。そうすれば日本史が伸びるよ」
って感じです。
日本史っぽく陰陽道の方がいいですか。

冗談はそれくらいにして、高校2年生からの質問を紹介します。
彼は2年生の段階で
日本史のあらましをつかむ講座を受講していました。

<Tさん>
こんにちは!!また質問したいことがあってメール送らせていただきます。
レギュラーの授業の範囲ではなくて、学校のテストの範囲で、征韓論の時に大久保とかが起こした、「内治優先論」の意味を知りたいんです。用語集になくて質問させてもらいました!!
あと兌換制度の意味も載ってなくて教えて欲しいんですけど。お願いします。

<石黒>
内治優先とは文字通りです。漢字の意味から推測できますね。
国内の政治を優先するってことです。
日本語の長所を使いこなしてください。
また、兌換とは交換と同じような意味です。
こういう単語は歴史用語というよりは普通の言葉なので、
広辞苑などの国語辞典を引きましょう。

<Tさん>
おはようございます。
今、学校の日本史のテストが返ってきて散々な結果でした。
今回は初めて危機感を感じ本気でやったつもりなんですが、まったく歯が立たず、いつもと変わらない点数なのには、悔しくて仕方ありません。学校と言えど、改めて日本史の難しさを現実的に知りました。
先生の著書(読むだけ日本史:近現代=五箇条の御誓文から産業革命までテスト範囲)を読みながら、ノートを見て勉強してたのに、点数を取れなかったということは、やり方が悪かったに違いないと感じているのですが、それがどういう原因か分からないのです。そしてこのままの勉強法(声出して読んで、ノートを見る勉強法)でいいのか?と疑問に思ってしまいました。先生にはちょっとでもいいので、何かアドバイスを頂きたいです。よろしくお願いします。

<石黒>
まず、自分がどういうところをどういう理由で解けなかったのかを、
一問一問すべてチェックしてください。やり方は次のとおりです。

(1) 間違えたところが、ノートや『読むだけ日本史』
 どこに書いてあるのかを、すべて見つけ出してください。
 そこに蛍光マーカーでチェックしてください。
 ノートを汚すのが嫌なら、後で消せる蛍光マーカーとか、
 消せる色鉛筆とかを使ってください。
 2つ3つくらいじゃなくて、必ずすべてチェックしてくださいね。
 あやふやでカンで正解したところもやった方がいいです。

(2) 間違えた理由を次の(ア)〜(オ)に分類してください。
 (ア)ノートにあるのに覚えていなかった。
 (イ)覚えたけれど思い出せなかった。
 (ウ)漢字を思い出せなかった(もしくは間違えた)。
 (エ)内容を間違えて理解していた。
 (オ)ノートにも『読むだけ日本史』にも書いてなかった。

高2生向けの授業は難しいところを省いていることが多いので、
(オ)の場合もあるとは思いますが、ノートには書いていなくても、
授業ではしゃべっていたなんてこともよくあります。
この綿密な分析をやったところで、
自分の学習法をどう改めるべきかが見えてくるでしょう。
先日の質問とあわせて考えるとT君は、
まだまだ受験日本史というものにどう取り組むべきかが、
見えていないと思います。
こうした経験をしながら、早めに見極めないと手遅れになるので、
要注意してください。



その後のT君の話によれば、
ノートの覚えが甘くて、
あやふやに覚えていたことが多かったそうです。
めんどくさくてもこういう分析をしないかぎり、
勉強法は改善されていきません。
逆に模試や定期テストの度にこれをくり返して、
どんどん効率の良い勉強法に変えていけば、
復習の時間はどんどん短くなっていくはずです。
いわゆるアタマのいい人というのは、
これを天性の勘でこなしてしまうどころか、
最初っからジャストミートに習得してしまうようです。
それができない凡人の僕たちは、
分析しながら模索するしかありません。

石黒拡親
石黒拡親

愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。早稲田予備校・河合塾講師。
入試問題分析を20年続けてデータ化し、2万の用語の出題率を取っている。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。

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