2008年05月27日

近現代の学習法(3)

授業中にときどき問題を出すことがあります。
と言っても、予習を前提とした問題ではありません。
あくまでもしっかり復習していた人だけが、推測で解ける問題です。
受験日本史が、知識だけで解く単純問題ばかりではないことを伝え、
どう考えて正解にたどり着くのかを見せたいのです。
ただし時間を使ってしまうため、あまり頻繁には出せません。
そこが悩ましいところで、授業時間数の少ない河合塾では、
どうしても端折りがちです。
一方、ワセヨビでは単科講座「でるとこ日本史プラス」があるため、
そこで細かい歴史事項を追加するとともに、
考えて解く問題を投げかけているのです。
そして僕は生徒の顔を見ながら、
ちゃんと考えているかどうか、正解できたかどうか……を、
できるだけ察知しようとしています。
そうしたやりとりを通じて「こいつデキるな」などと思うわけです。
もっとも、いくら呼びかけても考えない人もいて、
うなだれることもしばしばです。
「ゆとり教育」のせいなのでしょうか?
それとも相変わらず日本史を暗記教科と思っているのでしょうか?
まさに‘目が死んでる’状態の人がいるのです。
何も考えていないことが手に取るようにわかります。
目線があちこち泳いじゃう人もいますね。
集中力を持続させられないってことなのでしょう。
もう5月末ですから、これだけ毎週呼びかけてもスルーな人は、
どうしようもないとも言えるわけですが、なんともはや、です。
なんでも暗記でこなそうという考えでは、近現代は持ちませんよ?
近現代なんてあちこち考えさせられることだらけなのですから。

さて、今日もまた近現代の学習についての質問を紹介します。

<Xさん>
おはようございます。河合塾で、石黒先生の授業を受けているXです。私は、他の塾に通っていて、今はその塾で英語と国語を受講しています。日本史は自分で勉強していたのですが、どうも勉強の仕方がよくわからず、効率が悪いなと気づき、石黒先生の日本史すごいいいよ、と友達に聞いていて、河合塾に入ることにしました。夏期講習は〔近現代の日本史〕を受講しようと思っていたのですが、もうひとつの塾の夏期講習と日にちがかぶってしまい、受講できなくなってしまいました。そこで、夏休みに近現代を自分で勉強しようと思っているんですけど、映像教材か、「読むだけ日本史」を買ってやるかどちらがいいですか?できれば読むだけ日本史の方でやりたいんですけどそれだけでは、足りませんか?教えてください。

<石黒>
最初に志望校と現在の学習状況をお知らせください。
「河合塾に入ることにしました」というのは、
通年授業をいつから受講されるのでしょうか?
学校では近現代の範囲はどうなっていますか?

<Xさん>
第一志望の大学は、○○大学です。石黒先生の授業は、高3の5月から受講していて、すでにもう2回授業を受けました。授業を受ける前は、「はじめる日本史50テーマ」と言う本で、室町時代まではやりました。学校は、今江戸時代の鎖国のあたりなので、近現代は少しも触れたことがない状態です。

<石黒>
まず最初に5月からの受講ということは、
まだ授業の復習方法などをつかみきれていないと思います。
derutoko.com に勉強法がたくさん書いてありますから、
読みあさって把握してください。
それから『はじめる日本史50テーマ』ですが、
問題に解説がついてないので、
わからないところはどう解決するのでしょうか?
Z会の問題集を使う人は、
そのブランドに釣られている人が多いので注意してください。
最後に近現代ですが『読むだけ日本史』でもそれなりにはできますが、
映像教材の方が圧倒的にわかりやすいと思います。
Xさんの学習環境だと本だけではキツイような気がします。

石黒拡親
石黒拡親

愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。早稲田予備校・河合塾講師。
入試問題分析を20年続けてデータ化し、2万の用語の出題率を取っている。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。

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