2008年10月02日

時期を考えることの重要さ(1)

近現代に入ると、いろんなできごとを、
内閣ごとに整理しなければなりません。
何しろこんな問題すら出題されているのですから。
1998年法政大(文)の問題です。

西園寺公望内閣の時に始められた官設の美術展覧会の略称はどれか。
a.帝展  b.文展  c.院展  d.日展

まあそれほど難しくはないと思いますが、
文化史分野でも内閣を無視できないことが伝われば……、
と思って紹介してみました。
時々驚かされるのは、
首相の順番も正しく覚えていない人がいることです。
それはもう近現代の初歩の初歩ができていないってことです。
ただし歴史事項のどこまでを内閣ごとに覚えなければならないのかは、
出題データがないと何ともわからないでしょうね。
『聴くだけ日本史−内閣編−』は、
言うまでもなく、出題データにもとづいて作られた教材です。

そして、この問題の正解はbの「文展」です。
文展は年代も覚えておくべきでした。
といっても日展の年代は覚える必要はないのです。
帝展や院展は……ナイショにしておきましょう。
『でる日講義−とことん文化史−』では、
これらの年代が出るかどうかをいちいちしゃべっていますよ。


ところで、前近代部分でも、
そうした時期をつかんでいなければ解けない問題はたくさんあります。
一例を紹介しましょう。
2008年早稲田大学人間科学部の問題です。

 原始・古代の日本列島において,自然環境が最も大きく変化したのは,旧石器時代から縄文時代にかけてであった。これは,地質年代の××にほぼ対応する。aこの時期の自然環境の大きな変化に対応して,縄文人は土器や弓矢の使用,定住生活の開始などに見られるような新しい文化を生み出したのである。
問 下線部aに関して,誤っているものはどれか。もし該当するものがなければ,カをマークせよ。
ア 地球の気候が温暖になり,海面が上昇して,ほぼ現在の日本列島に近い形になった。
イ 東日本にはブナ・ナラなどの落葉広葉樹林が,西日本にはシイなどの照葉樹林が広がった。
ウ ナウマンゾウ・オオツノジカ・ヘラジカなどの大型動物が絶滅し,ニホンシカ・イノシシなどが増えていった。
エ 海岸には砂浜が発達し,魚貝類などが多く生息するようになった。
オ 火山活動が活発になり,富士山などの噴火による火山灰が降り積ってできた関東ローム層が形成された。

この問題の解説は明日にします。

石黒拡親
石黒拡親



愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。
いくつもの予備校を渡り歩きながら修行を重ね、現在、早稲田予備校・河合塾講師。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。
Official Site
  
 http://www.derutoko.com


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